1月の着物コーディネート|新年らしい品のある装い

冬の着物

空気が澄みわたり、静けさの中に新しい年の気配を感じる1月。

華やかな年末を終え、気持ちも装いも「整える」季節が始まります。

「まだ寒いから、12月と同じ格好でいいのかな?」 そう迷いがちな1月の着物ですが、実は色選び小物の使い方を少し変えるだけで、ぐっと新春らしい装いを楽しむことができるのです。

今回は、1月の街並みや行事に自然になじむコーディネートのコツと、冬から春へと向かう“季節の移ろい”を感じる着物の楽しみ方をご紹介します。

新しい一年の始まりを、凛とした着物姿で迎えてみませんか。

1月は「冬をベースに、光を足す」季節

1月は新しい年のスタートですが、気候や景色はまだ冬の真っただ中。

そのため、着物の装いもいきなり春色全開にするのではなく、「冬の延長線上で、少しだけ明るくする」のが正解です。

全面的に切り替えなくて大丈夫

一年で一番日が短い時期を過ぎ、日差しは少しずつ明るくなっていますが、寒さはこれからが本番。

3月頃までは、冬らしい「重さ」や「温かみ」のある装いが基本で問題ありません。

無理にパステルカラーを着る必要はなく、冬の装いをベースにしましょう。

*「希望」をほんのりまぜる

12月までの「重厚な冬の装い」との違いは、「明るさ」です

新しい年を祝う「明けましておめでとう」の気持ちを込めて、コーディネートのどこか一箇所に「光(明るい色)」「透明感」を取り入れます。

  • 重すぎず、暗すぎず
  • 冬らしさの中に「希望」をひとさじ

このさじ加減が、1月の着物を美しく見せる最大のポイントです。

1月の色合いのおすすめ

まだ寒さが厳しい時期だからこそ、冬らしい落ち着いた色をベースにしつつ、小物や帯で明るさをプラスしましょう。

なりたい雰囲気に合わせて選べる、3つのパターンをご紹介します。


【静かに整える】冬の深みを活かした落ち着いた色

新年の始まりにふさわしい、静けさと品のある配色です。12月よりも一段やわらかく、重さを残しすぎないのがコツです。

グレー — 冬から新年へと自然につなぐ中間色 —

シルバー寄りの明るめグレー
落ち着いたミディアムグレー
明るさを含んだチャコール

 — 新年の気品を感じさせる伝統色 —

はんなりとした藤紫
高貴な中間紫
深みのある京紫

 — 重くなりすぎない「1月の黒」 —

墨を含んだやわらかい黒
グレーを含んだチャコールブラック
ほんのり明度を上げた黒

コーディネート例

生成りの帯で、落ち着きの中に品のある軽さを。
控えめな配色で、華やかさを上品に。
朱赤を効かせ、静けさの中に華を添えて。

【ほんのり明るさを足す】新年らしさを感じる色

1月は、全面的に明るくするのではなく、
小物や配色で少しだけ光を足すのが美しく見える季節です。

白・生成り — 他の色を引き立てる基本色 —

ほんのり温かみのある白
着物らしい生成り
明るめの象牙色

えんじ・深い赤 — 新年の喜びを静かに表現 —

明るさを含んだ朱寄りの赤
落ち着いたえんじ
少し明度を上げた深紅

オレンジ・黄みを含んだ色(差し色として) — 新春のあたたかさを感じさせる色 —

明るさを含んだ柿色
黄みを抑えた山吹寄りの色
くすみを含んだオレンジベージュ

コーディネート例

小物の色が映える、1月の基本配色
深みのある赤を、落ち着いた印象に
差し色として使いやすい新春カラー

【寒色を使うなら】1月向きの選び方

寒色系を着る場合は、「冷たそう」に見えない工夫を。

深みのある青 — 冷たくなりすぎず、凛とした新年の印象に—

やわらかさを含んだ深青
落ち着いた藍寄りブルー
青緑をほんのり含んだ深色

青みグレー — 冬らしさを残しながら、軽さも出せる—

明るさを含んだブルーグレー
落ち着いた青鼠
深みのあるスチールグレー

コーディネート例

冬景色になじむ、落ち着いた一色
重くなりがちな冬の装いを、すっきり見せて
迷ったときに選びたい、1月の万能色

1月の着物は、「冬の深みを残しながら、ほんの少し整える」色選びが基本です。

12月の華やぎを引きずらず、春を先取りしすぎず、静かに新年を迎える装いを意識してみましょう。

1月におすすめの文様

柄選びに迷ったら、「おめでたい意味」を持つ柄や、「季節の植物」を選んでみましょう。

柄の意味を知ると、着物を着るのがもっと楽しくなります。

分類文様意味・由来1月での使いどころ
吉祥文様
(お祝いの定番)
松竹梅松=不変、竹=成長、梅=気高さ。
縁起の良い代表格
元日・初詣・新年の挨拶など、新春全般
宝尽くし縁起の良い宝物を集めたお祝い文様。
福を呼び込む
お正月行事・改まった席
鶴・亀長寿・夫婦円満・家内安全の象徴新年会・家族行事・晴れやかな場
扇(末広)先に向かって広がる=発展・繁栄新しい年の門出に
麻の葉まっすぐ伸びる=成長・邪気払い世代問わず。通年使いやすい
冬の草花
(季節の美しさ)
寒中に咲く気高さ・春の訪れ1月後半〜立春前まで特におすすめ
椿冬を代表する花。落ち着いた華やかさ初詣・年始の集まり
南天「難転(なんてん)」に通じる厄除け文様新年の縁起担ぎに
水仙厳冬を越える強さ・清らかさ控えめに季節感を出したいとき
冬の動物
(愛らしさと旬)
福良雀
(ふくらすずめ)
寒さで膨らんだ雀。
「福が良い」に通じる豊かさの象徴
冬限定の楽しみ。
街歩きや女子会で「可愛い」と褒められる柄
干支その年の動物を身につけて運気アップ。
(2026年は午)
初詣・1月のイベント全般
新春の遊び
(楽しい雰囲気)
手鞠
(てまり)
「万事丸く収まる」円満の象徴。
女性らしさもアップ
若い女性に人気。
カジュアルなお出かけ・デート
羽子板悪いものを「跳ね返す」邪気払い新春の集まり・気楽なパーティー
冬の風景
(静かな風情)
雪・雪輪冬の風物詩。
雪の結晶を意匠化した粋な柄
1月も可。明るめ配色で新春仕様に。
重くなりすぎないのがポイント

1月の柄選び・早見ポイント

シーンおすすめの文様
元日・初詣松竹梅、宝尽くし、扇
新年会・挨拶鶴・亀、梅、南天
普段のお出かけ麻の葉、梅、雪輪
手持ちが少ない場合吉祥文様・有職文様

※椿柄についての注意

椿柄には、花の姿を写実的に描いた「リアルな柄」と、モチーフを簡略化した「デザイン的な柄」があります。
写実的な椿柄は季節感が強く表れるため、1月〜2月頃の冬の時期に着るのがより自然です。
一方、デザイン性の高い椿柄は季節の印象がやわらぎ、通年でも取り入れやすいのが特徴です。

1月の防寒と着こなしのポイント

1月は一年の中でも特に冷え込みが厳しく、着物でのお出かけに不安を感じやすい時期です。

ただし、防寒のポイントを押さえておけば、成人式や初詣、冬のお出かけも快適に過ごすことができます。

基本は、首・手首・足首の「3つの首」を冷やさないこと

マフラーやショール、手袋、足元の防寒などを上手に取り入れ、着姿を崩さずに暖かさを確保しましょう。

▼ 初詣や成人式など、長時間外にいる日の完璧な防寒対策はこちらの記事で解説しています。

まとめ

1月の着物は、**「冬の寒さに寄り添いながら、春を静かに待つ」**装いです。

  • 色は、冬の深み色に**「光(白や生成り)」**を足す
  • 柄は、新年を祝う**「意味」**のあるものを選ぶ
  • 防寒をしっかりして、**「余裕のある笑顔」**で着る

これだけで、1月らしい品のある着物姿が完成します。

初詣や新年の集まり、そしていつものお出かけまで。新しい一年の始まりを、ぜひ凛とした着物姿で楽しんでみてください。

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